さようなら。

コトリ

2007年07月16日 22:33

沖縄暮らしの約4年間、コレクションというか貯めこんでいたものがありました。
料理をしてそれが出るたびに拾い集め、ビニール袋に保存し、今では30Lの袋一杯になりました。

その正体は、「タマネギの皮」です。染料にしようと思っていたのです。

引っ越しすること2回。首里から壺屋へ。壺屋から東京へ。タマネギの皮は長い旅をしました。自分が4年間で消費してきたタマネギの皮をいよいよ色として生き返らせようとしていたのです。

ところが、ところが、数日前、タマネギの袋をおいておいたベランダをのぞくと、忽然と姿を消しているのです。「あれれ?」と思い、緑のコトリさんに「タマネギの皮がはいった袋をみなかった?」とたずねると、「ゴミ袋は全部捨てたよ」と。「それはもしか、タマネギの皮がはいっていなかったかい?」とコトリ。すると「暗くて中身まではわからなかったけれど、ベランダにあったのは全部捨てたよ」って。

あ~~!!!コツコツとためてきた沖縄4年間の集大成が~。
そうさけぶと、緑のコトリさんはその場にパタリとたおれこみ「あー、ボクはなんてことを・・・」と動かなくなってしまいました。そしてコトリもそのとなりにパタリとたおれこみ「タマネギ・・・」とつぶやきました。緑のコトリさんは背中を向けたまま「もう燃やされちゃったよ、もう燃やされちゃったよ」と力なく繰り返すのでした。
ためるのには時間がかかっても、失うのは一瞬なんです。まるでせつない人生のようです。

スーパーのタマネギコーナーの前で、皮を回収する男性がいたら、それは緑のコトリさんかもしれません・・・。いや、コトリもゴミ袋と同じ場所においておいたのが悪かったのです。
シクシク。

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