奥神楽坂に住む。

コトリ

2007年10月16日 12:41

新しい家が決まりました。
引越すのは、展示会が終わって落ち着いてからになりますが、緑のコトリさんと2人で初めて選んだお家です。
場所は、神楽坂の近所です。といっても、コトリたちのアパートがある地域は「奥」がつく神楽坂。
住所には「奥神楽坂」なんてありませんが、そういうイメージのところです。(「裏神楽坂」っていわれるよりいいかな・・・)
神楽坂は東京では珍しい「花街」とよばれるところで、数は少なくなりましたが芸者さんもいます。
路地がたくさんあって、ネコ的な散歩を好むコトリには楽しい街です。
とはいえ、近年では開発が進み、昔ながらの商店が店を閉め、巨大なセレブマンションが建築されるという動きがあります。
だから「神楽坂に住んでいる」なんていうと、お金持ちなイメージもありますが(たしかに家賃相場は高いかもしれない)、コトリたちが住む地区は、昭和の香りがのこる庶民的な地区。アパートの前は細い道なので、車もほとんど通らないようなのどかな感じ。大通り沿いではみかけなくなったネコたちも、ここには生息しているとか。空を見上げれば、銭湯の大きな煙突が見えます。

実は今回家を選ぶ際、2つの物件でとても迷ったのです。
一つは、この「奥神楽坂」。もう一つは文京区の「小日向」。
奥神楽坂は、坂の下の庶民的な雰囲気で、商店街が楽しい神楽坂の近所。
小日向は、階段をたくさんのぼってたどり着く坂の上の風の気持ちいい住宅街。
どちらも魅力が違って、ほんとうに具合が悪くなってしまうほど迷いました。
沖縄の街にたとえてみると、奥神楽坂は「壺屋」、小日向は「首里」というところでしょうか。
壺屋も首里も、実際に住んでみてほんとうに居心地のいい街でした。
極端にいえば、「人や街とのつながり」を選ぶか、「景色や空気」を選ぶか。

暮らすところは大事です。
賃貸でこんなに真剣に悩んで決めるのだから、「家を買う」なんてことになったらどうなるのでしょうか?でも、こんなふうに家探しをしていると自分の価値観が改めてわかっておもしろくもあります。

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