タネハコビビト
毎朝、大通りの向こう側に渡るために、中央分離帯を横切るわたし。
中央分離帯は、暑い夏をこえて
草原状態になっています。
そして、草をかきわけ道路を渡りきった頃には、
洋服には無数の
種がささり、ハリネズミのようになっています。
今日はやわかい生地のスカートをはいていたから、さあ大変。いつもの何倍もの
種が、ささってしまいました。こうなったら1本ずつぬくしかなくて、もくもくと種をとりました。
小学生の頃、理科の授業で「種の運ばれ方」を習ったのは思い出しました。
風でとんでいく種、はじけて地面に落ちる種、水に運ばれる種・・・
そして、人の洋服にくっついていく種。
この私のスカートにいつもたくさんついてくる種は、
おそらく「シロバナセンダンク草」でしょう。
沖縄の方言では「サシグサ」。
沖縄では1年中、土のあるところならどこにでも咲いているような、生命力の強い草です。
あまりの繁殖力に「センダン草は憎たらしい」
と人々がうわさをしているのを聞いたことがあります。
さて、沖縄を覆いつくすほどのセンダン草ですが、
染液からは、あわい黄色がとれます。
庭をいつのまにか占領して、家主を悩ますセンダン草ですが、
洋服やハンカチなどを染めてみるのも楽しいものかもしれません。
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