不思議の緑館

コトリ

2011年11月18日 17:31



そのお家というかアトリエの前は、図書館に行く途中によく通っていました。
建物の壁には小鳥や植物の楽しそうな絵がたくさん描いてあって、
それをとり囲むように緑の植物たちがわさーっと生えている。
正面には、少しかがんで入るくらいの小さな緑のペンキで塗られた扉があります。

「あの扉の向こうには、どんな世界が広がっているのだろう?」
その家の前を通る時にはいつも歩く速度がゆっくりになり、
コンコンとノックしてみたくなる気持ちになったものです。

そしたらある日、お友だちのみりんさんが「コトリさん、神楽坂にある壁に植物の描いてある家知っている? そこに住んでいる人は植物とお話ができて、家の中にも大きな植物があるんだって」とたずねてくれました。わたしはすぐにあの家のことだとわかりました。

そして、昨日ついに緑の館に入る日が来ました。
というのも、緑の館の主さんが、みりんさんのお友だちのお友だちだったのです。
で、お誘いいただいてお宅訪問することが実現しました。

写真は緑の館の主さんが、プレゼントしてくれた虫と植物と主さんのコラボレーション作品です。
主さんは子どもたちの絵画教室を主宰されている画家でした。
お部屋の中は、外側の壁以上にワンダフルな世界。
植物や小鳥やうさぎやちょうちょが、そこかしこに描かれています。

築60年近くの古いお家。
家族で少しずつ作り上げたまたとない空間。
主さんと家との一体感。

ほんとうに感動しました。
生きている家。呼吸する家。人をやさしく包む家。
毎月1回、ひそやかにサロンが開かれているそうです。

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