緑のハト
沖縄本島南部の久高島に行って来ました。
宿でみんなとおしゃべりしていると、「ホ~~ホ~エ~」という雅楽の笛みたいな音が聴こえてきました。またはどこか遠くで車のサイレンがなるような音。それにしては、やさしい波動。
いつも島の案内をしてくれる苗さんが「緑のハトさんが来てくれましたよ」と教えてくれました。
窓の外をみると、電線の上に一羽のハトがいました。すると間もなく、もう一羽ハトがとなりに飛んできました。
緑のハトは、苔緑色の羽根をもっています。苗さんいわく「緑のハトさんは平和の象徴」なんだそうです。そう言われてみると、歌声はなんだか平和を願う「祝詞」のように聴こえます。
カベール岬に朝日を見に行くと、空にはツバメや渡り鳥たちが何度も飛びかい、海には海ガメが会いにきてくれました。苗さんは動物や自然の声が聞こえます。「自然に歓迎されるといことは、一番うれしいことです。自然はウソがありませんから」とおしゃっていました。
苗さんはノロの家系に生まれ、一度島を離れましたが13年前に戻ってきました。今は、島を守りながら(神聖な場所がたくさんあり、島全体が聖域といえる)わたしたちのように外から来る人と島を結ぶ活動をしている方です。今回も、たくさんの貴重はお話をきくことができました。
そして、島から那覇に帰ってきた翌日、公園から朝日がのぼるのを眺めていると、なんと「ホ~~ホ~エ~」という歌声がきこえてきました。姿は見えませんでしたが、ぜんぶで3回聞きました。
「わたしたちは、ここにもいるんだよ」と教えてくれたのかもしれません。
午後、桜坂の希望が丘公園にいくと、今度はまた「ホ~~ホ~エ~」という声がきこえてきました。見上げた樹の上に、緑のハトらしき子がいました。飛んでいく姿がほんのり緑色に見えました。
そして、首里に戻り、家に帰る階段をおりようとすると、今度はすぐ近くから「ホ~~ホ~エ~」ときこえてきました。まさかと上を見上げると、すぐ近く二羽の緑のハトがとまっていました。
もしかしたら、緑のハトは今までもわたしたちの近くにいたのかもしれません。
その存在に気がつくか気がつかないかで、見えてくる世界は変わりますね。
ほんとうに、自然からのメッセージは偉大です。
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