絵本ワールドへ

コトリ

2006年01月23日 00:37

読谷村文化センターで開催された「絵本ワールド in おきなわ」に行ってきました。
お目あては、童話作家(詩人)のくどうなおこさんの講演です。
くどうなおこさんというと、詩集「のはらうた」が有名です。学校の教科書にものっています。
そして私が一番好きなのは「ともだちは海のにおい」。子供らしく活発ないるか君と知的で大人っぽいくじら君のお話です。お互いの違いを認め合い、尊敬しあうとってもいい関係の二人を見ているのがとても心地よいのです。
今回の講演で、一番心にのこっているのが
「本は誰かが手にとって、『ああ、いいな』と思った時、
はじめて本として目をさまします。
一字一句があめ玉のようにその人の中に入ってくる。
読んだ人が感じることで、その人のものになる」
というお話です。作品を好きになった時、それは読者のもの、
自分自身の作品だと思っていいというのです。

どこに惹かれるか、どう感じるか、たしかにそれは人それぞれ。生まれた時から築いてきた自分の全宇宙を使って、世界をよみとる。

「読者がそういうものだとしたら、書き手ももっと自分の好きな世界をただ素直に表現していけばいいのかもしれない」
そんなふうに思えたことは、わたしの気持ちをぱっと明るくしました。
最近、物語が昔みたいにスラスラ書けなくなっていました。
その物語がいいか悪いかは別として、もっと素直にただ書きたいことだけを書いていたのです。最近は、客観的になりすぎていたのかもしれません。

大切なのは、もっともっと自分が楽しむこと。
昔から、くどうなおこさんのお話や詩を読んだ時、
かたくなりそうになった自分の心が動いのを覚えています。
今回もくどうなおこさんのお話を聞いて、心の風とおりがよくなったのを感じます。
笑顔のステキなかたでした。
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