オーロラ色のことば

コトリ

2006年02月04日 22:35


「さまざまな人生の岐路に立った時、
人の言葉ではなく、
いつか見た風景に励まされたり、
勇気を与えられたりすることが、
きっとあるような気がする」 
(星野道夫)

白クマの絵を描こうと思い、友達からクリスマスプレゼントにもらった「Michio's Northern Dreams 1 ~オーロラの彼方へ」
をパラパラめくりながら、ふと手がとまった言葉です。
わたしは、まわりに自然が少ない環境で育ったので、
旅をする時一番心に残るのが、いつもの生活では会うことのない壮大な自然です。
心がわーっと苦しくなった時(または乗り物酔いした時など)、
目をつぶって、いつか出会った景色を思い出すのです。
宮古島で見たしし座流星群のシャワー、
ユーラシア大陸最西端ロカ岬で見た海、
アッシジの教会から出た時に丘の上で見た大きな虹、
カナダで真夜中にテントから出て見上げた星空・・・。

星野道夫さんは写真家でしたが、写真と同じくらい言葉がいいのです。
冬の力が大きい極北の地で暮らしていた星野さんの言葉に、
一年中夏みたいな南国で暮らすわたしがこんなにも惹かれるのはなぜでしょう?
星野さんの文章を読んでいる時に、わたしの心の中に浮かぶ景色があります。
宇宙みたいな深い夜空に、大波のようにうねり輝くオーロラの光です。
星野さんは、沖縄も好きで竹富島にもよく来ていたそうです。
わたしも竹富島が大好きなので、それだけでうれしいです。

「何も生み出すことのない、ただ流れてゆく時を、大切にしたい。
あわただしい、人間の営みと並行して、もうひとつの時間が流れていることを、
いつも心のどこかがで感じていたい」 (星野道夫)




Michio's Northern Dreams 1
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