沖縄県工芸指導所展
南風原(ハエバル)にある
工芸指導所の展示会にいってきました。工芸指導所では、
織物、紅型、漆工及び木工芸品の技術を教えています。わたしの習っている紅型の先生が、ここの先生をしています。
「手仕事」といわれる伝統工芸の技術のなかにも、コンピュータ化の波がきているようです。
紅型はの柄は、「梅」とか「松」とか「藤」とか「蝶」などの古典的模様が多く登場するのですが、今ではの古
典柄をデジタルデータとして保存しているようです。
パソコンのソフトに「イラストレーター」というものがありますが、データは「点と線」で構成され、デザインの仕事で広く使われています。紅型の柄も、このイラストレーターで作成できるようです。
一つの模様を作れば、コピーも拡大・縮小も自由自在。直線も曲線も、手描きより正確です。
色を塗るのもボタン一つですから、何パターンの色の組み合わせをすぐに試せます。
そうしてできあがった図案を「彫る」のが次の作業です。
この「型を彫る」という作業は、技術の差が出るところといわれていますが、ここでもまたコンピューターの登場。「自動型彫り機」です。型紙に描いた図案を、このコンピューターが正確によみとり、彫っていくのです。しかもすごいスピードで。同じ図案を人が彫ると8時間かかるところを、自動堀り機は50分ほどで彫ってしまうそうです。ただ今の段階では、自動彫り機で彫った型を使った作品は「伝統工芸」とは認められてないなそうですが。
日常の生活でも、今までは定規と鉛筆でやっていたことや、そろばんや電卓でやっていたことなどが、パソコン一つですんでしまうことは多くなりつつあります。
コンピューター化が進んでいく上で、消えていく職業も確かにあります。
こうなってくると、アイディアやデザイン力、マーケティング力が人の能力を発揮する分野かもしれません。アナログのよさと、コンピューターの便利さを理解し活用することが大切だなと思うのでした。
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