ヒージャー汁(ヤギ汁)
沖縄料理でたぶんもう食べないだろうと思っていたものがありました。
それは・・・・・・・ヤギ料理。
沖縄料理を初めて食べたのは、7年前でした。
東京で、沖縄の知り合いの人に「沖縄料理」に連れて行ってもらったのです。
その頃は、今のように東京風にアレンジされた沖縄料理屋さんもなく、そのお店も県人会の人が集まりをひらいているような、ちょっとうらぶれた雑居ビルにある地味なお店でした。
沖縄料理は初めてなことをつげると、その人は自分のいつも食べているものをいくつか注文してくれました。たしか覚えているのは、スクガラス(島豆腐の上に信じられないほどしょっぱい小魚がのっている)、ヒージャ汁(ヤギ汁)、ヤギ刺し、ミミガー(豚の耳)・・・
初めてだって言っているのにぃ・・・。スクガラスのしょっぱさに驚き、ヤギ汁のにおいにもっと驚いたのを覚えています(ヤギ刺しは遠慮したかな?)。「沖縄料理ダメかも」とその時思い、それから何年も沖縄料理からは遠ざかったものです。
今思えば、あの時初めて食べたメニューは、沖縄料理の中でもけっこうディープなものだったのです。チャンプルーとか、沖縄そばとか、焼きソバとかそういう入りやすいものがあったことを後に知りました。
そして今日、約7年ぶりに「ヒージャー汁」を口にする機会がありました。
緑のコトリさんの親戚の新築祝いで、ヒージャー汁がふるまわれたのです。
お庭で、給食室で使っているような大きな鍋に、グツグツと煮込まれるヒージャー汁。入っているお肉もなんかワイルドな感じ。骨の形も、アフリカの砂漠に落ちていそうな風貌。一口だけ味見させてもらいましたが、以前お店で食べたよりはずっと飲みやすいものでした。でも、あの独特の香りと油っこさは、たしかに記憶にのこっていたのです。
みなさん、おいしそうにこのお祝い料理を食べていました。
北海道の人は羊肉をよく食べるし、やはり食は文化なんだなーと思いました。
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