2007年04月03日

映画「ひめゆり」

                映画「ひめゆり」

映画を見て、あんなに泣いたのはいつ以来だろうか?
肩がゆれるくらい泣いたのははじめてかもしれない。
というくらい、「ひめゆり」は心の深いところまで痛くなりました。
そして、ほんとうに見ることができてよかった。

この映画はドキュメンタリーです。
コトリはまだ見たことないのですが、この「ひめゆり学徒隊」をテーマにした映画はくつかあるようです。が、実際に「ひめゆり学徒隊」の生存者の方が出演した映画ははじめてのようです。

「忘れたいこと」を話してくれてありがとう

という言葉がこの映画を象徴するように、今はおばあになったひめゆりの彼女たちが、数十年の歳月がたってやっと言葉にしてくれた基調なフィルムです。

コトリは沖縄に来て、今年で4年が経つというのに、まだ「ひめゆりの塔」にはいけていません。
それは、そこにいくのを避けていたからです。こわかったのです。想像すると苦しかったのです。
だからといって、戦争にかりだされたひめゆりの女学生たちのことを、くわしく知っているわけでもなかったのです。
でも、「ひめゆり」を見て、「近いうちに必ず訪れよう」そう思えるようになりました。
あんな経験をしたおばあたちが、後世に平和を伝えるために、
死ぬほどの苦しみにたえて伝えてくれているのですから。

教科書から、沖縄戦での「軍命による集団自決」の一文を削除させた文科省。
いったいどうすれば、この人たちに「ひめゆり」の声は届くのだろうか?

桜坂劇場で4月6日まで上映中。5月26日からは東京・東中野でも上映。


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この記事へのコメント
>沖縄戦での「軍命による集団自決」の一文を削除

そうした検定をする文科省の担当者を「ひめゆり平和祈念資料館」に強制的に研修に来させて直接おばあ達から話を聞かせてやりたい。
体験した人の生の声ほど真実に近い。おばあ達が生きているうちに!
上級試験に受かった人達なのに何も学んで来なかったのが露呈している。
Posted by くに at 2007年04月04日 20:41
くにさん

ほんとうにそうですね。
戦争は70年ごとにやってくると言われていますが(戦争を知らない世代にかわる)、今、世の中の流れはそんな方向にいっているようでこわくなります。
文科省、サイテーだ!
きっと、いくらおばあたちが心をこめて話してくれても、耳も目もふさいで前にすすんでいくのかもしれません。
Posted by コトリ at 2007年04月04日 23:21
ひめゆりにも、「日本兵に手榴弾を渡された」というのがありますよね。
今回の教科書改訂は、極めて政治的な危険な動きですね。

コトリさんは、南部に怖くていけないとのことですが、
私は、栄町市場内の飲み屋でよく飲んでます。
ここはひめゆり学徒たちが学んだ沖縄師範学校女子部・沖縄県立第一高等女学校の跡地です。
変な言い方ですが、いつもひめゆりの懐に抱かれながら、
お酒を飲んでいるような気分なのです。
南部に行かれた後に、栄町も是非訪れてみてください。
Posted by NIK at 2007年04月07日 20:04
NIKさん

住民に手榴弾を手渡したことは、暗に自決を強要したことにはならないのかと疑問はつきないのですが・・・。教科書改訂といい、岩波訴訟といい、何かおそろしいことがしのびよる足音にきこえます。

栄町市場は、ひめゆりの女学生たちが学んだ跡地にあるんですね。
自分がそういう場所のすぐ近所に住んでいたとも知らずに。
今度、市場の中を耳をすませて歩いてみようと思います。
Posted by コトリ at 2007年04月08日 14:29
 
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