2006年02月04日

オーロラ色のことば

オーロラ色のことば

「さまざまな人生の岐路に立った時、
人の言葉ではなく、
いつか見た風景に励まされたり、
勇気を与えられたりすることが、
きっとあるような気がする」 
(星野道夫)

白クマの絵を描こうと思い、友達からクリスマスプレゼントにもらった「Michio's Northern Dreams 1 ~オーロラの彼方へ」
をパラパラめくりながら、ふと手がとまった言葉です。
わたしは、まわりに自然が少ない環境で育ったので、
旅をする時一番心に残るのが、いつもの生活では会うことのない壮大な自然です。
心がわーっと苦しくなった時(または乗り物酔いした時など)、
目をつぶって、いつか出会った景色を思い出すのです。
宮古島で見たしし座流星群のシャワー、
ユーラシア大陸最西端ロカ岬で見た海、
アッシジの教会から出た時に丘の上で見た大きな虹、
カナダで真夜中にテントから出て見上げた星空・・・。


星野道夫さんは写真家でしたが、写真と同じくらい言葉がいいのです。
冬の力が大きい極北の地で暮らしていた星野さんの言葉に、
一年中夏みたいな南国で暮らすわたしがこんなにも惹かれるのはなぜでしょう?
星野さんの文章を読んでいる時に、わたしの心の中に浮かぶ景色があります。
宇宙みたいな深い夜空に、大波のようにうねり輝くオーロラの光です。
星野さんは、沖縄も好きで竹富島にもよく来ていたそうです。
わたしも竹富島が大好きなので、それだけでうれしいです。

「何も生み出すことのない、ただ流れてゆく時を、大切にしたい。
あわただしい、人間の営みと並行して、もうひとつの時間が流れていることを、
いつも心のどこかがで感じていたい」 (星野道夫)




Michio's Northern Dreams 1


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この記事へのコメント
只今仕事に追われているワタシ。
ちょっと、ガツンと来た言葉です。
もうひとつの時間・・・・・・
この頃、ちょっと忘れてたかも
Posted by jun@NAZARA at 2006年02月04日 22:46
同感ですね!
忙しく忙しく生きていくと、
雑用だけで人生が埋め尽くされてしまいそうです。
こんなふうに果たして生きたいと
望んでいたのかどうか。
反省してしまいます。
Posted by 豆乳ラテ at 2006年02月04日 22:58
星野道夫 私も持ってます。
ガイアシンフォニーも観ましたよ。
奥さんも とっても素敵です。

人は生きている意味がちゃんとあるんですね。
Posted by smile…m at 2006年02月04日 23:40
junさん>わたしは、junさんの写真を見ると、もう一つの時間を思い出します。junさんが少し忘れそうになったとしても、久米島の大きな自然がほっとかないはずですよ!

豆乳ラテさん>これまた星野さんからの引用。
「結果が最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして、最後に意味を持つのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがえのないその時間である」。
わたしは、この「過ごしてしまった、かけがえのないその時間」というところがすきです。

smile・・・mさん>ガイアジンフォニー第三番ですね。わたしも、全編みていますが、星野さんがでている第三番が一番スキです。奥さん、とっても人間的に強そうで素敵ですね。
「そのことを知ろうとする想いが人間を支えながら、それが知り得ないことで私たちは生かされているのではないだろうか」と星野さんは言っています。
Posted by コトリ at 2006年02月05日 01:15
心に響くことばを見ると、自分はまだまだだなといつも思います。
「もう一つの時の流れ」・・・私も実感しながら生きていけたらいいな。
心には余裕がないとだめですね。
Posted by Romi at 2006年02月05日 09:24
Romiさん>本をめくると、ふとその時にほしかった言葉と出会えるので、読書は大好きです。
1日数分でも、「もう一つの時の流れ」を感じたいですね。
Posted by コトリ at 2006年02月05日 19:45
 
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