2006年08月10日

ボローニャ国際絵本原画展

                      ボローニャ国際絵本原画展
イタリア・ボローニャで毎 年開催されている「ボローニャ国際絵本原画展」が、板橋区立美術館で開催中です。世界最大の絵本原画コンクールとして、世界のイラストレーターたちの登竜門になっています。今年は、2544人の応募があり、92人が入選、そのうち日本人は27人だそうです。おしくもコンクールで落選した人も、現地に行って、世界の出版社が集まる見本市会場で自分の作品を売り込むことも可能なのです。
実はわたしも、昨年の春、自分の作品をもってボローニャに行ってきました。


会場に着くと、その規模の大きさ、出版社のブースの大きさに、頭がクラクラしてしまいました。体調をこわしていた私は10歩歩くと座り込み、ヨタヨタしながら会場を歩きました。この見本市の主な目的は、世界の出版社が版権の売買や契約をするという場なので、スーツ姿のビジネスマンたちがシビアな折衝を繰り広げている空気で満ちあふれていました。そして、その隙間をうかがうように、自分の作品を抱えながら歩く各国のイラストレーターたち。いろんな面で準備不足だったわたしは、その空気にのみこまれ、1日目は「わたしなんてどこにも入り込む余地はない」と、すっかり意気消沈して帰ったのを覚えています。

それでもせっかく来たからと、2日目、3日目と見本市会場に足を運びました。その間、何人かの編集者に作品を見てもらうことができました。たどたどしい英語で、自己紹介したり、アドバイスをもらいながら。そして、日本では手にとることのできない、世界の絵本を見てまわりました。最終日、わたしが行き着いた気持ちは「世界の大きさをひしひしと感じたけれど、これからも楽しく描き続けていこう。いつかきっと絵本を作れる」。

ボローニャ国際絵本原画展が日本に巡回してくれるのは、絵本ファンにとってはとても幸運なこと。
板橋区立美術館に感謝します。

ボローニャ国際絵本原画展
~8/13(日)まで


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