2006年03月25日

タヌキの森を守れ!

「新宿のタヌキの森が危ない」。
そんな聞き捨てならないニュースが耳に入ってきました。
東京の新宿区・・・、わたしが生まれ育った場所。
地図や路線図を見ればわかるとおり、新宿区は東京の真ん中、都心部に位置します。
高層ビル群、歌舞伎町、巨大ターミナル駅・・・、そんな新宿区に森?
実はあったのです。場所は下落合
おとめ山、野鳥の森公園、薬王院に連なる一帯は、今も「武蔵野」の自然が残るところ。
急速な開発が進んだ都心部で、奇跡的にのこっているグリーンベルト地帯です。
その一部に、邸宅の跡地として庭がのこされていました。
そこには、タヌキの親子野鳥たちが暮らし、樹齢200年のクスノキ桜の木などの古木が生きています。

その570坪の自然が取り壊され、30戸の長屋式住宅が建てられようとしています。
周囲の住民を先頭に、タヌキが暮らすこの自然を守ろうという運動が起こっています。
土地を買い戻すための募金も、2億3200万円が集められました。
しかし、森の伐採は今週末はじまってしまったようです。桜が1年待って、やっと咲き始めた今。

樹や森が成長していくのに、どれだけ時間がかかるのか考えたことはある?
たった30家族が暮らす場所を作るために、新宿にあるのこり少ない自然を消してしまう?
200年の命を数秒で切り倒して、自分はあと何年生きるの?

このニュースを聞いてふと思い出したのが、西表島の月ヶ浜に立てられたリゾートホテル。
昔から島で暮らしてきた人たちにとって大切な神聖な浜に、強行建設。
みな西表島の自然を守ろうと闘ってきましたが、ホテルは2004年にオープンしてしまいました。目先の利益だけを追求して、島の人たちが大切に守ってきた自然も文化もふみにじるなんて。ホテルの名前は「ニライカナイ」。沖縄の言葉で「神様が住む地」を意味します。誰だよ、こんな名前つけたのは・・・。

命の重さを知らない子供を増やしているのは、きっと大人たちなんだと思う。
水鳥たちが油にまみれて死んでしまったり、上野公園のカモの頭に矢が刺さっていたり、
こんなこともうたくさん。


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Posted by コトリ at 22:54│Comments(2)社会
この記事へのコメント
同じ、行政に身を置く人間として、憤りを感じずにはいられない!

人はどうしてここまで傲慢なんでしょう。

私たちが一体何によって生かされているのか。

もっと、人と自然と動物達が、よりよく共存できる社会を
作り上げていくべき。

結果を急ぎ、その場しのぎの行政をしてしまうのは、
きっと、
人が豊かな心を失い、
未来をイメージする力が弱くなってきているからでしょう。

未来を担う子どもでさえも、
工場化されていくような環境に押し込もうとする行政。

きっと、タヌキのことなんか、森のことなんか、
それが無くなった先のことなんかイメージできないんでしょう。

でも、諦めずに働きかけていきましょう。
Posted by 亜 at 2006年03月26日 15:13
亜さん>タヌキのことも、森のことも、自分たちの目先の利益に比べたら小さいことになってしまった悲しい大人たち。そんな大人にならないためにも、亜さんが幼稚園でしていることはとっても大きな意味をもっていると思います。
そして、わたしもこんなバカバカしいことから目をそらさずに、進んでいける強い自分になりたいです。
野鳥のこと、タヌキのこと、森のこと、応援し続けます。
Posted by コトリ at 2006年03月26日 17:04
 
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